補装具費用の一部を補助する「補装具費支給制度」について見ていきます。
パラリンピックを見てもわかるよいうに、補装具は障害者の方(特に身体障害者の方)にとってはまさに体の一部ですが、補装具を作るには費用の負担が大きいものになります。費用の具体例としては、電動車いすは30万円から100万円、義肢は35万円程度かかります。その費用を一部補助するのがこの制度です。
障害者総合支援法ではすべての補助具が対象になるわけではありません。補助具は自立支援給付にあたり、「障害者等の身体機能を補完し、又は代替し、かつ、超機関にわたり継続して使用されるもの」となっています。補装具に関しては3つの要件にすべて満たすものとされています。
①身体の欠損または損なわれた身体機能を補完・代替するもので、障害者に対応して設計・加工されたもの。
②身体に装着(装用)して日常生活や就学・就労に用いるもので、同一製品を継続して使用するもの。
③給付に際して専門的な知見(医師の判定書や意見書)を要するもの。
身体障害者の方が職業や日常生活を送るうえで補装具が必要とされる更生用として認められるものであるため、治療、訓練に使用する医療用の装具は補装具費の支給対象にはなりません。
補装具の種類・・・義肢・装具・義眼・眼鏡・補聴器・車いす・電動車いす・歩行器・歩行補助杖・重度障碍者用意思伝達装置